「I am play soccer.」——中1の英作文やテストで、必ずと言っていいほど現れる間違いです。be動詞と一般動詞の混在。単純ミスに見えますが、実はこの間違い、中学英文法の最初にして最大の関門が姿を現したものです。
ベネッセ教育総合研究所の調査(外部サイト・新しいタブで開きます)では、中学生の78.6%が「文法が難しい」と答えています。その入り口に立ちはだかるのがこのテーマです。この記事では、なぜここでつまずくのか、家庭で何ができるかを整理します。
なぜ「I am play」と書いてしまうのか
原因をたどると、子どもは意外と論理的に間違えています。
「です・ます」の直訳が事故を起こす
「私はサッカーをします」を英語にするとき、頭の中でこう動きます——「私は=I」「します=…ですます言葉だからam?」。日本語の丁寧語「〜です」「〜ます」に引きずられて、amを「丁寧の印」のように挟んでしまうのです。
これは、be動詞を「イコールの記号」として理解できていないサインです。I am a student.のamは「私=生徒」をつなぐ記号であって、丁寧の飾りではない——この一点が腑に落ちていないと、動詞が2つある違和感に気づけません。
「動詞は1つ」という大原則を知らない
英語の文には動詞が1つ(接続詞などで増える場合を除く)。この大原則は、教科書ではさらっと流れがちですが、初学者にとっては明示的に教わらないと気づけないルールです。amもplayも「動詞」だと分かっていれば、I am play.は「動詞が2つあるから変だ」と自力で気づけます。
ほどき方: 「訳し方」より「仕分け」の練習
対策としては、文法の説明を重ねるより、動詞の仕分け練習が効きます。
- ステップ1: be動詞は3人だけと覚える。am / is / are(過去はwas / were)。メンバーが少ないので、「be動詞チーム」を丸ごと覚えるのは簡単です
- ステップ2: それ以外の動作の言葉は全部一般動詞。play, like, have, go……。「be動詞チーム以外」という消去法で仕分けられます
- ステップ3: 文を作る前に「今日の動詞はどっち?」と自問する癖をつける。「サッカーをする→動作がある→playが動詞→amは要らない」。この一拍が事故を防ぎます
「状態や身分を言うときはbe動詞、動作を言うときは一般動詞」という説明は、仕分けが体に入ったあとで初めて意味を持ちます。順番は、仕分けが先です。
単語学習の段階でできる下ごしらえ
実は、この文法のつまずきには語彙学習の段階で打てる布石があります。
単語を覚えるとき、「play=する」とだけ覚えるのではなく、「playは動詞」という品詞情報ごと覚えることです。出会う単語ひとつひとつに「これは動作の言葉」「これは物の名前」というラベルが付いていれば、文を組み立てるときの仕分けが速くなります。
タイピングで単語を反復する際も、意味と一緒に「動詞」という区分が表示される教材なら、品詞の感覚が自然に蓄積されます。like(動詞: 好む)を何十回も打った子は、likeが動作側の単語だという感覚が体に入っている——文法の授業が始まる前の、静かな貯金になります。
間違えたときの声かけ
最後に、家庭でI am play.型の間違いを見つけたときの対応です。
- 「違うでしょ」と正解を与えるより、「この文、動詞はどれ?」と聞いてみてください。amとplayの両方を指させたら、「動詞は1つって決まりがあるんだよ。どっちが要る?」——ここまで来れば、本人が自分で消せます
- この間違いは理解が進んでいる証拠でもあります。amを使おうとしているのは、be動詞の存在を知っているから。「惜しい間違い」として扱ってあげてください
まとめ
- 「I am play.」は論理的な間違い。日本語の「です・ます」への引きずられと、「動詞は1つ」の大原則の未習得が原因
- 対策は説明より仕分け練習。be動詞3人チームを覚え、それ以外は一般動詞、と消去法で
- 単語学習の段階で品詞ごと覚えておくと、文法学習の布石になる
- 間違いには「動詞はどれ?」の問いかけを。自分で消せた経験が定着する
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