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夏休みは「英単語の借金」を返す最大のチャンス

・ 読了 約3分

1学期の英語、正直なところ消化しきれていない——。テストの点はともかく、「覚えきれていない単語」が積み残されている感覚は、本人がいちばん分かっています。

この積み残しを、本記事では「英単語の借金」と呼びます。英語は積み上げ教科なので、借金は放っておくと利子がつきます。そして、借金をまとめて返せる時期は、年間で夏休みしかありません。この記事では、夏休みの単語復習を現実的に回す方法を紹介します。

なぜ単語の借金には「利子」がつくのか

数学の未習単元は、その単元のテストで失点するだけで済むこともあります。しかし英単語の借金は違います。

2学期の教科書は、1学期の単語を「知っている前提」で進みます。知らない単語が混ざった英文は読むのに時間がかかり、授業の理解が浅くなり、新しい単語を覚える余力も削られる。借金が新たな借金を生む構造です。「中1の前半」が英語を苦手になる時期の最多という調査結果(リセマム(外部サイト・新しいタブで開きます))があるのも、最初の借金が雪だるまになりやすいことと無関係ではないでしょう。

逆に言えば、夏休みに借金をゼロに戻すだけで、2学期の授業は「全部知っている単語の上に新しいことが乗る」状態に変わります。先取りをしなくても、体感の難易度が大きく下がるのです。

ステップ1: まず「借金の総額」を見える化する

返済計画は、総額が分からないと立てられません。最初の数日で、1学期(既習範囲)の単語を一通りチェックします。

やり方は簡単で、既習単語をタイピングで一通り打ってみるだけ。すらすら打てた単語は返済済み、詰まった単語・ミスした単語が借金です。書き取りでチェックするより短時間で全範囲を回せて、結果も記録に残ります。

ここで大事な心構えを1つ。借金が多くても、責めないことです。見える化は査定であって説教の材料ではありません。「思ったより少ないね」「これなら夏で返せるね」と、返せる見通しのほうを言葉にしてください。

ステップ2: 「毎日少量」で返す——まとめ返済は失敗する

夏休みというと「1日で50語やる日」を作りたくなりますが、記憶の性質上、まとめて詰め込んだものは、まとめて忘れます。間隔を空けて繰り返し出会うほうが記憶に残りやすいことは、心理学で分散効果として知られる通りです。

  • 1日10〜15分、借金リストの単語を打つ。夏休みは40日前後あるので、毎日少量でも相当な量が返せます
  • 一度打てた単語も、数日後にもう一度出す。「忘れかけた頃の再会」が記憶を固定します
  • 旅行や帰省で空く日があっても気にしない。翌日戻ればいい、という設計にしておきます

朝の涼しい時間帯など、時間を固定すると夏休みの生活リズムの錨にもなります。

ステップ3: 8月後半は「2学期の頭出し」に少しだけ

借金の返済が進んだら、最後の1週間で2学期最初の単元の単語に軽く触れておくと、新学期のスタートが楽になります。ここは深追い不要です。「見たことがある」状態を作っておくだけで、授業での吸収が変わります。

受験学年(中3)の場合は、借金の対象が「中1・中2の全範囲」に広がります。総点検には夏休みがほぼ最後の機会です。優先度は、頻出の中核語彙から。全部を完璧にしようとせず、「すぐ出てくるべき単語」から返済してください。

まとめ

  • 英単語の積み残しは利子がつく借金。2学期の理解力まで削っていく
  • まず既習範囲を打ってみて、借金の総額を見える化する。責めずに査定する
  • 返済は毎日少量×40日。まとめ返済は記憶に残らない
  • 8月後半に2学期の頭出しを少し。中3は中1・中2の総点検を中核語彙から

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